エビデンス
『フォロースルーでは、ローテーターカフの下部や後方関節唇を挟み込み、肩後方の痛みを生じる可能性がある。』
研究グループ
Jobe et al.1996
肩後方の痛み
以前、オーバースイングやアッパースイングの方は要注意と書いたことがあります。そうした方の肩の痛みはどちらかというと前方の痛みです。今回は肩の後方の痛みについての報告です。
肩関節の弛緩性
ローテーターカフは腕の骨を肩甲骨に引き寄せる役割のある筋肉群のことです。後方関節唇は関節の面積を増やして安定性を高める役割のある軟骨組織です。肩甲骨の可動域制限があるとスイングの軌道を補うために肩甲骨と腕の関節が過度に動く必要があります。動きすぎると関節がグラグラ(肩関節弛緩性)になり、こうした組織が骨と骨に挟まれることになります。これを肩関節後方インピンジメントと言います。
肩甲骨の可動性が重要
腕が動きすぎないようにするためには肩甲骨の可動性を増やすか、スイングを修正するしかありません。基本的にはストレッチがオススメです。肩関節をしっかりストレッチすることで、多くの肩の痛みを軽減することができます。