【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.93】人工股関節全置換術後のゴルフ



エビデンス




人工股関節全置換術後ゴルフスイングで骨頭部分の偏位や過度の回旋が起こることはないが、ライナー部とネック部の接触が起こる可能性がある。』




研究グループ




Hara et al.2016




人工股関節全置換術




 人工股関節全置換術は高齢者が転倒して股関節の中で骨折を起こしたり、生まれつき骨盤が開いている方などで股関節に変形を起こしてしまった方などが適応となります。人工股関節のおかげで、これまでは寝たきりや車いす生活となっていた方でも、歩行が可能になったり、日常生活動作の幅が広がったりなど、非常に優れた治療だと思います。ただし、やはり人体にとっては異物が体内に入るということで上手く適応できなかったり、術後の痛みがなかなか消失しなかったり、可動域に制限があるなどの問題もあります。




ゴルフスイングは可能




 今回の研究では、人工股関節でもゴルフスイングが可能ということでしたが、スイングをすることでライナー部とネック部が接触する、つまり人工骨の部品同士がぶつかる症例もみられたということでした。部品同士がぶつかることで人工関節にどのような影響が出るのかがわかっていないので今後は長期的な研究が必要だとのことです。




負担のないスイングを考える




 なるべく部品同士がぶつからないようにした方が良いのであれば、そのようなスイングを身につけた方が賢明です。ゴルフスイングで股関節の運動が制限されることは大きな問題ですが、手術前に変形があった患者様は必ず痛みもあったはずです。そのため、手術前から患側の股関節に負担の少ないスイングをしていたかと思います。その延長線でスイングを作ります。手術側の股関節の回旋をなるべく抑え、人工骨の入っていない健常側に荷重して、胸郭の回旋と肩甲骨の運動でスイングをすることが重要となります。




成功の秘訣はストレッチ




 実際に、RIPS!!のクライアント様で変形性股関節症の方がみえますが、健常側への荷重と胸郭・肩甲骨の可動域の増大でスコアを伸ばしています。成功の秘訣はストレッチを習慣的に行うことです。