【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.133】ゴルフに多い股関節唇損傷

エビデンス

『テコンドーに次いでゴルフに股関節インピンジメントを伴う股関節唇損傷が多い。』

研究グループ

Kang et al.2009

股関節インピンジメント

  以前にもプロゴルファーの股関節痛に多いと紹介したことがある股関節インピンジメントですが、骨盤(寛骨)の受け皿部分である臼蓋と、大腿骨の頭の部分である大腿骨頭により、関節唇(受け皿に深さもたせるための軟骨組織)などを挟み込むことを言います。重篤なものでは関節唇が部分的に断裂してしまう関節唇損傷となってしまいます。

ゴルファーに多い

 今回の研究では足技の格闘技であるテコンドーに次いで、ゴルフが股関節インピンジメントを伴う股関節唇損傷の多いスポーツということでした。
繰り返しインピンジメントを起こすことで関節唇にダメージが蓄積して、最終的には切れたり、ちぎれたり、挫滅したりします。ゴルフのような低負荷スポーツでも多くみられるということなので注意が必要です。

ピンサータイプとカムタイプ

 股関節のインピンジメントには女性に多いピンサータイプと男性に多いカムタイプがあります。ピンサータイプは骨盤の受け皿部分の臼蓋が変形して起こるもので、産道によって骨盤が広い女性は臼蓋が垂直に近くなり股関節のかぶりが小さいため、臼蓋が変形しやすく、そこでインピンジメントを繰り返すと考えられます。カムタイプは大腿骨の首の部分が変形して起こるもので、股関節のかぶりの大きい男性は臼蓋と頸部でインピンジメントを繰り返すことが多いと考えられます。今回の調査では、ゴルフではピンサータイプのインピンジメントで、女性に多かったということです。

股関節の不安定性

 もちろん男性でもピンサータイプのインピンジメントを起こすことがあります。スイング中に股関節の内旋運動が起こり、臼蓋の前縁と大腿骨によって関節唇などの組織を挟み込んでしまいます。つまり、股関節の不安定性が大きいということが考えられます。これにはインナーマッスルである股関節外旋六筋と腸骨筋の弱化と、アウターマッスルである大殿筋と腸腰筋の伸張性低下という問題が挙げられます。表面が硬く、深部がグラグラという状態です。

外旋六筋トレーニング

 解決策としてはその反対、アウターマッスルのストレッチとインナーマッスルの強化が有効です。地味ですが、膝を伸ばしてつま先でバイバイをする運動は股関節のインナーマッスル強化になります。また、椅子に座って足を組み、前屈すると大殿筋のストレッチになります。コツコツとケアをすることによって、関節唇損傷を予防していきましょう。

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