【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.155】なんだか絶好調、ゾーンに入れば全て上手くいく!Fmθ波を知る。

エビデンス

『frontal midline theta(Fmθ)の高い活動よりも低い活動の方がパットの結果が良好。』

研究グループ

Kao et al.2013

脳波の種類

今回紹介する研究は脳波についてです。
リラックスしている時はα(アルファ)波、活動している時はβ(ベータ)波、瞑想など高次の脳活動を行う時や高い興奮、強い不安を感じている時はγ(ガンマ)波、うとうとしている時はθ(シータ)波、眠っている時はδ(デルタ)波というのが一般的かと思います。
これらの違いは周波数です。

  • α波(8~14Hz)
  • β波(14~26Hz)
  • γ波(26~70Hz)
  • θ波(4~8Hz)
  • δ波(0.4~4Hz)

ここで今回登場するFmθ波ですが、私も初めて聞いたのですが、集中力や注意の指標となる脳波をfrontal midline theta(Fmθ)と呼ぶそうです。
実はこれ、いわゆるゾーンに入った状態の時に観測されるようなので、なんだか調子いいな、ボギー叩かないな、パーが続くななどの状況はFmΘ波が観測されている可能性が高いわけです。

FmΘ波は適度な値が良い

Fmθは正中前頭葉、つまり頭の前の方の中央部分から、眠い時に出るはずのθ波が集中している時に出現するようです。
パッティングなんて高い集中力を必要とする作業で、かつ落ち着いていればFmθが観察されるわけですね。
高い集中というと如何にもβ波やα波が出そうなイメージですが、ウトウト状態のθ波だなんて驚きです。
今回の研究では活動が高ければ高い程良いのかというと、そうではないとのことでした。
これは覚醒水準とパフォーマンスの話でもよくある通り、適度に集中している時の方が結果が良いというのに似ています。
例えばものすごく眠い時に100mを走ってもベストタイムが出るわけがありません。
一方、入れ込み過ぎと表現されますが、気合いが入りすぎて結果が出なかったということもよくあります。
何事も適度というのが良いようです。

コントロールするのはとても難しい

Fmθ波となる脳の活動といってもコントロールするのはとても難しいかと思います。
ウトウトなら会議中はいつもそうですよ!という方もいらっしゃるかもしれませんが、θ波がウトウト状態なくらい脳の活動が落ち着いているというだけで、実際にはしっかり覚醒しています。
かと言って、よし!やってやる!なんて意気込んでしまっては脳の活動が興奮してしまいますから本末転倒です。

本能に任せる

ではどうすれば良いのか?
おそらく本能に任せるということではないでしょうか。
実は本能は大脳辺縁系という脳の中心部が関与しています。
一方、意識や思考は大脳新皮質という脳の表面にある細胞の働きです。
色々感じたり、考えたりすることで脳が興奮して脳波が慌ただしくなるのだから、何も感じない、何も考えないというのが脳の興奮を落ち着かせる唯一の方法と言えます。
意気込んだってしょうがない、ただいい加減になっても上手くいくはずがない、いつも通りのルーティンを繰り返して淡々と仕事をこなす、これがいわゆるゾーンに入っている状態かと思います。
良い結果や悪い結果が続くとどうしても興奮してしまいますが、それを上手く冷静に、ただただルーティンを繰り返すことが重要かと思います。

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