肩の痛みでヘッドスピード低下?理学療法士が教える科学的改善策

「最近、以前のようにヘッドスピードが上がらない」
「スイングのトップで肩にツッパリ感や痛みを感じる」

もしあなたがこのような悩みを抱えているなら、それは単なる練習不足や加齢のせいだけではないかもしれません。実は、肩の痛みとゴルフのパフォーマンス、特に飛距離には密接な関係があることが分かっています。

今回は理学療法士である私が、医学的なエビデンスに基づき、肩の痛みがスイングに及ぼす影響と、今日からできる具体的な改善策について解説します。

科学的根拠:研究データの解説

エビデンス

『肩痛のあるゴルファーは、健常なゴルファーに比べヘッドスピードが遅い。』
— Ostreicher et al.2013

このデータが示唆する事実は非常にシンプルかつ残酷です。つまり、「痛みを我慢して振っても、ヘッドスピードは上がらない」ということです。

ゴルファーの肩の痛みの多くは「インピンジメント症候群」と呼ばれるもので、肩甲骨や腕の骨の間で組織が挟み込まれて生じます。痛みがある状態では身体が無意識にブレーキをかけてしまうため、結果としてヘッドスピードが低下します。逆に言えば、肩のコンディションを整えることこそが、飛距離アップへの最短ルートなのです。

胸郭・肩甲骨の柔軟性を高めて「挟み込み」を防ぐ

インピンジメント(組織の挟み込み)が起こる大きな原因の一つに、胸郭や肩甲骨の柔軟性低下が挙げられます。体が硬い状態で無理にクラブを上げようとすると、オーバースイングになりやすく、肩関節に過度な負担がかかります。

特にデスクワークなどで猫背気味の方は、肩甲骨の動きが悪くなっているケースが非常に多いです。スイングを修正する前に、まずは「正しく動く肩」を取り戻すための毎日のストレッチが不可欠です。

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理学療法士として最も推奨するツールの一つです。これに乗って背骨周りをコロコロするだけで、固まった胸郭を開き、肩甲骨の位置をリセットできます。毎日の入浴後、5分乗るだけでスイングの可動域が変わります。
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インナーマッスルを強化して関節を安定させる

柔軟性と同じくらい重要なのが、肩関節を安定させる筋肉「ローテーターカフ(インナーマッスル)」の強さです。アウターマッスル(大きな筋肉)ばかり鍛えても、関節の深部を支えるインナーマッスルが弱いと、スイングの遠心力に耐えられず関節がブレてしまい、インピンジメントを引き起こします。

「肩がゆるい」「不安定な感じがする」という方は、重いダンベルを持つのではなく、軽い負荷でインナーマッスルをピンポイントに刺激するトレーニングが必要です。

トレーニングチューブ

インナーマッスルのトレーニングには、ダンベルよりもゴムバンドが最適です。関節に過度な負担をかけず、必要な筋肉だけを地味ですが確実に鍛えることができます。ゴルフバッグに入れておけば、ラウンド前のウォーミングアップにも使えて便利です。
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まとめ

今回は「肩の痛みとヘッドスピードの関係」について解説しました。痛みがある状態で無理に練習を続けても、パフォーマンスは上がりませんし、選手生命を縮めることにもなりかねません。

まずはご自身の体の状態(柔軟性や筋力)を見つめ直し、適切なケアを行うことが重要です。フィジカルパフォーマンスを高めることこそが、長くゴルフを楽しみ、かつスコアアップするための鍵となります。痛みなく、気持ちよくフルスイングできる体を目指して、今日からケアを始めましょう。

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