重心移動と軸ブレ改善!片脚ドリルの科学的根拠|理学療法士解説

障害を持ったゴルファーのスイングを見たことがありますか?そのレベルの高さ、スイングの美しさに驚かされることは少なくありません。特に下肢切断という大きなハンディキャップを背負いながらも、なぜあれほど力強く、再現性の高いスイングができるのでしょうか。

実は、彼らの身体の使い方には、私たちがゴルフ上達のために学ぶべき「本質」が隠されています。今回は理学療法士の視点から、研究データを紐解き、スイングの再現性と重心移動の秘密に迫ります。

科学的根拠:研究データの解説

エビデンス

『下肢切断ゴルファーのスイングの滑らかさや再現性は切断レベルに依存しないが、重心移動のばらつきが大きい。』
— Stastny et al.2015

このデータは非常に興味深い事実を示しています。足首、膝、太ももなど、どの部分で切断していても、スイングの「滑らかさ」や「再現性」には差がないというのです。つまり、身体の一部を失っていても、残された機能を最大限に活かせば、毎回同じスイングを繰り返す能力は十分に保たれるということです。一方で、やはり踏ん張りが利きにくくなる分、重心移動のばらつきは大きくなる傾向にあります。これは健常者である私たちにとっても、「飛距離を求めると軸がブレて重心が不安定になる」という課題と共通しており、非常に示唆に富んでいます。

スイング軸を安定させる「片脚ドリル」

研究結果にもある通り、重心移動のばらつきはスイングの安定性を損なう大きな要因です。下肢の筋力が不十分だったり、使い方が上手くいっていないと、どうしても軸がブレてしまいます。そこで私が強く推奨するのが「片脚ドリル」です。左足一本で立ってスイングすることで左への荷重感覚やスウェイの防止を、右足一本で行うことで体幹の回旋とレベルスイングを身体に覚え込ませることができます。

バランスディスク

不安定な足場を作ることで、強制的に体幹と下肢のスタビリティ(安定性)を強化できます。この上で素振りや片脚立ちを行うだけで、普段意識しにくいインナーマッスルが刺激され、重心制御能力が格段に向上します。
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再現性を高める「片手ドリル」

どんな状況でもスイングの再現性を保つためには、腕の力に頼らず、身体全体を使ったスイングが必要です。そこでおすすめなのが「片手ドリル」です。左片手打ちは脇の締めと下半身リードの感覚を、右片手打ちは肘のたたみ方と胸の回転を養うのに最適です。プロも実践するこの地道な練習こそが、スイングの再現性を高める近道です。

片手練習用ショートクラブ

通常のクラブで片手打ちは重すぎて手首を痛めるリスクがありますが、専用のショートクラブなら安全かつ効果的に練習できます。重さを感じながら身体の回転で打つ感覚を養うのに、これ以上のツールはありません。
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まとめ

下肢切断ゴルファーの研究から、スイングの再現性は身体の条件に関わらず作り上げられることが分かりました。課題となる重心移動のばらつきを抑え、軸を安定させるためには、日々の地道なドリルが不可欠です。片手・片脚ドリルを取り入れて、どんな状況でも揺るがないスイングを手に入れましょう。応援しています!

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