ゴルフ首の痛みは骨折?頸椎棘突起骨折の原因を理学療法士が解説

「ゴルフの練習後、なんとなく首の付け根や背中が痛い……」そんな経験はありませんか?

ただの筋肉痛だと思って放置しているその痛み、実は「骨折」の可能性があると言われたら、背筋が凍る思いがするかもしれません。

こんにちは。理学療法士として、多くのアスリートやゴルファーの身体のケアに携わっている私から、今回は少し怖いけれど知っておくべき「ゴルフによる首の骨折」について解説します。長くゴルフを楽しむためにも、身体の仕組みと正しい予防法を学んでいきましょう。

科学的根拠:研究データの解説

エビデンス

『ゴルフでも肉体労働などでみられる頸椎棘突起骨折が起こり得る。』
— Kim et al. 2012

このエビデンスにある「頸椎棘突起骨折」は、別名「クレイショベラーズフラクチャー(Clay Shoveler’s fracture)」とも呼ばれます。直訳すると「粘土掘り作業員の骨折」。もともとは重い土砂をスコップで放り投げるような重労働をする作業員の方に多く見られた骨折です。

「まさかゴルフで?」と思われるかもしれませんが、スイング時の強力な筋収縮力は、時に自分の骨をもへし折るほどのパワーを持っています。特に第6・第7頸椎(首の付け根あたり)の骨の突起が、背筋の引っ張る力に耐え切れず「ポキッ」といってしまうのです。首の神経(脊髄)を傷つけるわけではないため麻痺などは残りませんが、ゴルファーにとっては致命的な痛みの原因となります。

ダフリ厳禁!衝撃から首を守る「ミート率」の重要性

では、どのような時にこの骨折が起こりやすいのでしょうか。最大の原因は「ダフリ」や「インパクトの衝撃」です。

地面を叩いてしまった瞬間、身体には強烈な衝撃が走ります。その衝撃に耐えようと、首や背中の筋肉は反射的に猛烈な力で収縮します。この瞬間的な「筋力」が、骨の耐久力を超えてしまうのです。

つまり、怪我を防ぐための第一歩は、毎回スイートスポットで捉える技術、すなわち「ミート率」を上げることです。無駄な衝撃を減らすことは、スコアアップだけでなく、あなたの身体を守ることにも直結します。

ショットマーカー(インパクトテープ)

自分がフェースのどこでボールを打っているか、正確に把握できていますか?
感覚だけに頼らず、練習場では定期的に「ショットマーカー」を使って打点を確認しましょう。芯を外す傾向を知り、修正を繰り返すことが、身体への衝撃を最小限にする最短ルートです。
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「顎を引く」は危険?お腹を凹ませてスペースを作る

もう一つのリスク要因は「姿勢」です。バックスイングで肩を回しやすくするために、「下目使いで見る」「顎を引く」といったアドバイスを耳にすることがあります。

確かに顎の下にスペースはできますが、背中が丸まったまま首だけを無理に反らすような形になると、頸椎への負担は激増します。この状態でスイングの負荷がかかれば、骨折のリスクは跳ね上がります。

重要なのは、首だけでスペースを作るのではなく、お腹を凹ませる「ドローイン」を行うことです。お腹に力が入ると、自然と背筋が伸び、きれいな脊柱のラインが生まれます。こうすれば、無理に首を反らさなくても顎の下に肩が入るスペースを確保でき、スムーズで安全なスイングが可能になります。

ストレッチポール

正しい脊柱のライン(S字カーブ)を作るには、日頃から胸郭や背骨の柔軟性を保っておくことが不可欠です。
理学療法士としておすすめなのが「ストレッチポール」です。この上に寝転がるだけで背骨が整い、胸が開きやすくなります。練習前後のケアに取り入れ、自然に良い姿勢が取れる身体を作りましょう。
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まとめ

ゴルフによる頸椎棘突起骨折は、ダフリによる衝撃や、無理な姿勢でのスイングによって誰にでも起こり得る怪我です。

「たかが首の痛み」と侮らず、まずはミート率を高めて衝撃を減らすこと。そして、ドローインでお腹を締め、正しい背骨のラインでスイングすることを心がけてください。痛みのない身体作りこそが、長くゴルフを楽しむための最強の武器になります。今日からさっそく、身体のケアとスイングの見直しを始めてみてください!

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