人工股関節でゴルフは可能?術後のスイングを理学療法士が論文解説

「手術をしたら、もう大好きなゴルフは諦めるしかないのだろうか…」そんな不安を抱えてはいませんか?人工股関節全置換術(THA)を受けた後、コースに復帰できるかどうかは、多くのゴルファーにとって切実な悩みです。日常生活に戻れるだけでなく、またあの爽快なティーショットを打ちたいと願うのは当然のことです。

私は理学療法士として、これまで多くの術後患者様の復帰をサポートしてきました。医学的な視点から言えば、適切な知識と対策さえあれば、人工股関節とともにゴルフを楽しむことは十分に可能です。今回は、最新の研究データを踏まえた安全なプレーの秘訣を解説します。

科学的根拠:研究データの解説

エビデンス

『人工股関節全置換術後のゴルフスイングで骨頭部分の偏位や過度の回旋が起こることはないが、ライナー部とネック部の接触が起こる可能性がある。』
— Hara et al.2016

この研究結果が示しているのは、スイング中に人工関節が外れたり、異常な回転をしたりするリスクは低いものの、「部品同士がぶつかる現象(インピンジメント)」が起こりうるという点です。部品の接触が長期的にどのような影響を及ぼすかはまだ解明されていませんが、理学療法士の立場としては、可能な限りこの接触を避けるスイングを構築することが、人工関節を長持ちさせる鍵になると考えています。

股関節の負担を最小限に抑えるスイング構築

人工股関節全置換術は、骨折や変形性股関節症による痛みから解放され、再び歩行やスポーツを可能にする素晴らしい治療です。しかし、術後の可動域制限や違和感はどうしても残るもの。そこで重要になるのが、「手術側の股関節を回しすぎない」という戦略です。

具体的には、手術側の股関節回旋を抑え、人工股関節が入っていない「健常側」にしっかり荷重しましょう。下半身の動きを補うために、胸郭(胸の周り)の回旋と肩甲骨の運動を最大限に引き出すことで、股関節に負担をかけずに飛距離と安定性を両立させることができます。

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股関節の回旋制限をカバーするには、上半身の柔軟性が不可欠です。このツールを使用することで、無理なく胸郭を広げ、スムーズな捻転動作をサポートします。股関節へのストレスを軽減しつつ、深いトップを作るために非常に有効です。
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成功の秘訣は「習慣的なストレッチ」

実際に私のクライアント様でも、変形性股関節症を抱えながら、健常側への荷重と上半身の可動域向上に注力した結果、術前よりもスコアを伸ばしている方がいらっしゃいます。その方々に共通している成功の秘訣は、日々のストレッチを欠かさないことです。特に、股関節を保護するために働く「周辺筋肉」のケアが、安定したスイングを生み出します。

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術後のリハビリ期から復帰後のコンディショニングまで、筋肉の緊張を解きほぐすことは痛みの予防に直結します。理学療法士の視点からも、特に練習前後の臀部や背中のケアを推奨しています。
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まとめ

人工股関節全置換術を受けても、ゴルフを諦める必要はありません。大切なのは、エビデンスに基づいたリスク管理を行い、自分の身体の状態に合わせた「新しいスイング」を受け入れることです。健常側への荷重と、上半身のしなやかさを武器にすれば、再びグリーンに立つ日は必ずやってきます。あなたのゴルフライフを、これからも全力で応援しています!

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