ゴルフのスイング中やラウンド後に、足の外側(小指の付け根あたり)にズキッとした痛みを感じたことはありませんか?「ただの捻挫かな?」と放置してしまいがちですが、実はそこには「ヴェサリウス骨」という聞き慣れない小さな骨が関与している可能性があります。今回は理学療法士の視点から、この痛みの正体と対策について解説します。
私は理学療法士として、医学的エビデンスに基づいた身体のケア方法やトレーニング情報を発信しています。今回は、足の外側の痛みに隠された意外な原因について、信頼できる研究データを元に紐解いていきます。
科学的根拠:研究データの解説
エビデンス
このエビデンスは、足の小指の根元(第5中足骨底)にある「ヴェサリウス骨」という種子骨が、痛みの直接的な原因になり得ることを示しています。種子骨とは筋肉の腱の中に存在する小さな骨のことですが、これがゴルフのスイング動作、特に体重移動や踏ん張りの際に刺激され、炎症や痛みを引き起こすことがあるのです。ゴルファーにとって、この部位の痛みはスイングの安定性を損なう大きな要因となります。
課題1:短腓骨筋への負担とスイングの安定性
ゴルフスイングにおいて、足の外側にある「短腓骨筋」は非常に重要な役割を果たしています。この筋肉は、バックスイングでのスウェイ(骨盤が外に流れる動き)を防いだり、フォロースルーで左足の壁を作ったりするために不可欠です。しかし、この筋肉が過剰に働いたり、前述のヴェサリウス骨が存在したりする場合、腱の付着部に強いストレスがかかり、痛みが発生します。
外側アーチを支える機能性インソール
課題2:筋肉の柔軟性不足による腱の引っ張り
短腓骨筋が硬くなっていると、スイングのたびに腱が骨(あるいはヴェサリウス骨)を強く引っ張ってしまい、炎症が悪化します。特にラウンド後半で足が痛くなる方は、筋肉が疲労して硬直している可能性が高いです。患部そのものを揉むのではなく、ふくらはぎの外側にある筋肉の腹(中央部分)を緩めることで、付着部への張力を緩和させることが重要です。
マッサージボール
まとめ
足の外側の痛みは、単なる使いすぎだけでなく「ヴェサリウス骨」という構造的な問題が隠れている場合があります。痛みが強い場合は必ず医療機関でレントゲン等の検査を受けるべきですが、日々のケアとしてインソールでのアーチサポートや、筋肉のケアを行うことも非常に有効です。足元を整えて、痛みのない力強いスイングを目指しましょう。