【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.107】ゴルフと仙腸関節の安定性



エビデンス




仙腸関節の安定性は腹横筋による水平方向の力に関係している。』




研究グループ




Snijders et al.1995




腰痛と仙腸関節




 ゴルフでは腰痛になる方がとてもたくさんみえます。腰痛というのは原因不明の疾患と言われています。その理由が症状が多様であることと、損傷している可能性がある組織がとてもたくさんあるからです。例えば、椎間板、腰の骨である腰椎、腰椎の関節、関節を包む関節包、関節包の周囲を固める靭帯、その上を走る筋肉や筋膜などが挙げられます。さらには骨盤や股関節の損傷であっても腰痛と表現できるような痛みがあります。特に骨盤にある仙腸関節の不安定性は、腰痛の解明のヒントとなるとして近年注目されています。




仙腸関節不安定性




 仙腸関節とは骨盤にある関節で、両側の寛骨と真ん中の仙骨との関節です。この仙腸関節は、以前は動きがない関節と言われていましたが、最近ではわずかに可動性があることが証明されています。ただし、周囲の靭帯などの組織はこの関節をガチガチに固めています。長時間にわたって骨盤を歪めるような姿勢をしていると、その靭帯などにストレスが生じ、仙腸関節が不安定になり、同時に痛みを生じる可能性があります。産後の腰痛などにもこの仙腸関節不安定性が関連していると考えられます。




仙腸関節の安定性を高める腹横筋




 さて、今回の研究ではこの仙腸関節の安定性を高める筋肉として腹横筋に注目し、その働きを証明しています。この研究により、今では当たり前のように腰痛のリハビリや、アスリートのパフォーマンスアップに腹横筋のトレーニングが用いられるようになりました。いわゆるコアトーニングというものです。腹横筋は天然のコルセットとも呼ばれ、骨盤から肋骨の間に存在し、お腹のまわりをグルっと囲んでいます。腹横筋が弱ると仙腸関節がグラグラの状態になり、靭帯などにストレスが生じます。逆に鍛えることで腰痛を予防することができるということです。




コアトレーニング




 ゴルファーの腰痛予防やパフォーマンスアップにはこの腹横筋トレーニング(コアトレーニング)が欠かせません。さらに、腹横筋はお腹を凹ます筋肉であるため、ポッコリお腹を修正することができます。ダイエットや姿勢改善などを目指す方にもおすすめです。