【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.108】腰痛と股関節可動域制限


腰痛患者に股関節可動域制限がみられる。』
Chesworth et al.1994

《中村の解釈》
腰痛の原因ははっきりと分かっていません。
原因が不明というのは、一人ひとり症状が異なり、痛めている部位もそれぞれ異なるために研究では証明されにくいことが考えられます。
そんななか、股関節の可動域がなんらかの影響を及ぼしているということがたくさんの研究で報告されています。
このような背景もあり、慢性的な腰痛で病院などに行くと、股関節に対するアプローチを指導されます。
例えば、ハムストリングスや大殿筋、腸腰筋のストレッチなどです。
それに加えて前回の記事で紹介したドローインにより仙腸関節の安定性を高めるのが効果的と言えます。

今回の報告では腰痛患者に股関節の可動域制限がみられたということですが、臨床の経験からも腰痛と股関節の可動域制限にはなんらかの関係がありそうです。
ただし、この関係は直接の関係とはいえません。
腰痛の原因はいまだに特定できませんが、その理由は先述した通り痛みの多因性です。
つまり、人によって痛める組織が異なるということです。
先日の記事でも述べましたが、仙腸関節や椎間関節、その関節包など、腰部には様々な組織があってどれが傷ついているのか、痛み物質が蓄積しているのか、脳が勘違いしているだけなのか、特定しようがありません。
股関節の可動域制限がどのように影響しているのかも人それぞれですが、こうした問題に何らかの影響を及ぼしているわけです。

さて、股関節の可動域はゴルフスイングでも重要です。
ゴルフスイングの腰を切る運動は概してリード側(右利きゴルファーの左側)股関節の内旋という運動です。
また、体幹前傾位をキープするのは股関節の屈曲という運動です。
その他の運動方向(外転、内転、外旋、伸展)も、様々なライからのショットには十分な可動域が必要となります。
腰や膝へのストレスを減らすため、またゴルフスイングのパフォーマンスアップのためにも日頃から股関節のストレッチをして、可動域の確保に努めましょう。

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