【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.72】腰痛ゴルファーの筋活動


『上級者の腰痛ゴルファー脊柱起立筋の活動が低く、外腹斜筋の活動が高い』
Cole et al.2008

《中村の解釈》
この報告は私が腰痛の研究をしていて、初めて読んだゴルフ関連の文献です。
当時ゴルフの腕前はまだまだ初心者で、腰痛も経験したことがほとんどありませんでしたが、好きなゴルフとこれから研究を進めていく腰痛が関連しているということで一気にモチベーションが上がったのを覚えています。

さて、低ハンディキャップというのは今回は12以下で、腰痛群8名、健常群8名でした。
腰痛群はドライバーショットのインパクトにおいて、両側の脊柱起立筋が有意に低かったということです。
脊柱起立筋というのは体幹を起こす筋肉で、腰の中央部分でニ筋触れる筋肉です。
よく腰のマッサージなどでほぐす筋肉ですね。
この筋肉の緊張が高いと筋・筋膜性の腰痛を発症しがちですが、今回の研究では逆の結果になっています。
これは、腰痛があるために本来インパクトに必要な脊柱起立筋の筋力を発揮しきれていなかったのではないかと考えられます。
健常群の低ハンディキャプ群(上級者)は健常な高ハンディキャップ群(アベレージ)よりも高い活動になっており、ゴルフにとって脊柱起立筋の活動は必要不可欠といえます。
ゴルフをすると腰痛になるというのは、この脊柱起立筋の疲労や過緊張による筋・筋膜性腰痛が大部分を占めるといえます。
ただし、しっかりケアをしたり、他の筋肉との協調性を高めることで筋・筋膜性腰痛は予防できるはずです。

また、外腹斜筋は脇腹部分にあって体幹を回旋、側屈させる筋肉です。
外腹斜筋の緊張による体幹の回旋と側屈はクランチファクターといって、腰痛の原因因子としても知られています。
外腹斜筋の高い活動はクランチファクターを強める原因にもなるわけです。
ただし、体幹の回旋(骨盤と胸郭の捻転差=X-factor)は飛距離の増大には必須です。
つまり外腹斜筋も腰痛の原因にはなりますが、飛距離の増大などに必要な筋肉といえます。
今回の研究では、腰痛のある上級者がX-factorよりもクランチファクターを大きくしていた可能性があります。

このように、一見するとゴルフパフォーマンスのアップと腰痛には関係があるようにみえます。
しかし、全く腰痛のない上手なゴルファーはたくさんみえます。
前述したように、腰痛のなかでも筋・筋膜性腰痛は比較的簡単に起こり得る疾患です。
要は体幹筋出力のバランス(モーターコントロール)に問題があると考えられます。
アウターマッスルだけでなく、インナーマッスルをしっかり働かせることで体幹の安定性を高めることが重要です。
他にも、股関節や肩甲骨の柔軟性、体幹筋力、持久力、バランスといった要素を向上させることで腰痛は予防できます。

ゴルフトレーニングの科学的根拠一覧

最新のメルマガをご希望の方はこちらからご登録をお願いいたします(*^^)v
http://mail.os7.biz/m/cg7D

ブログランキングに参加しています。
ポチっとgoodをお願いいたします

ブログランキング・にほんブログ村へ

ゴルフコンディショニング動画はこちらをご覧ください↓