【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.31】スイング中に起こる膝の回旋


ゴルフスイング中、左膝は5㎜の前後偏位と18°の軸回旋、右膝は4mmの前後偏位と26°の軸回旋が起こる。』
Murakami et al.2016

《中村の解釈》
ゴルフスイングで膝がグニグニ動くと軸がブレて上手くいきません。
なるべく動かさないつもりでいても、動画で撮ってみると一目瞭然です。
なぜ、膝がこんなに動いてしまうのでしょうか?
そもそも膝の運動とは?
ゴルファーの膝の運動について紐解いてみましょう。

膝関節の主な運動は曲げたり伸ばしたりなのですが、膝関節にはもう一つの運動があります。
それが『回旋』という運動です。
太ももの骨に対し、脛(すね)の骨が内側にも外側にも回旋します。
ただし、膝関節が伸びきっている状態ではこの回旋運動は起こりません。
膝関節が曲がっている時に限り回旋方向にも動きます。
これは膝関節の運動が靭帯により制動されているという証拠です。
つまり、膝関節が伸びきっている状態では関節周囲の靭帯(外側側副靭帯、内側側副靭帯)や関節内の靭帯(前十字靭帯、後十字靭帯)が緊張するために回旋運動が制限されるのです。

また、外側側副靭帯、内側側副靭帯は線維の方向から外旋(外側への回旋)運動を制動し、前十字靭帯、後十字靭帯は内旋(内側への回旋)運動を制動します。
回旋の大きさは通常1:2の割合で外旋が大きくなります。
スポーツ中に起こる膝の怪我やパフォーマンスの低下にこの膝関節の外旋が関与していることが報告されています。
特にジャンプ着地の際に、膝が内側を向き、つま先が外側を向く傾向にある人は要注意です。
この状態を二ーイン・トーアウト、またはダイナミックバルガスといいます。

さて、ゴルフスイング中に左膝に関してはテイクバックで外旋、ダウンスイングで内旋が起こります。
一方、右膝に関してはテイクバックで内旋、ダウンスイングで外旋が起こります。
今回の研究では左膝は5㎜の前後偏位と18°の軸回旋、右膝は4mmの前後偏位と26°の軸回旋が起こるということでした。
内外旋の運動方向は特定されていませんが、回旋運動の全体的な大きさが分かりました。
また、回旋運動だけでなく、前後のスライドも約5㎜も動いていることが分かりました。
健常のゴルファーでこれだけ動くということは、変形性膝関節症など膝がグラグラの人はもっと大きな運動(不安定性)があることが予想されますね。

正常な範囲であれば問題なく、むしろ重要な運動であるため、過剰な運動を予防するということがポイントになります。
過剰な運動を予防するためには、以下の2つのポイントが挙げられます。

  • 股関節をしっかり回旋させること

  • 膝関節周囲筋をしっかり鍛えること

股関節が硬いと膝関節に必要以上に回旋力がかかってしまうことが考えられます。
また膝関節周囲筋、特に大腿四頭筋とハムストリングスは膝関節を安定させるため重要です。
膝軸を安定させるためにもしっかりと股関節周囲筋のストレッチを行い、膝関節周囲筋の筋力強化を行いましょう。

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