【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.144】膝痛誘発と疼痛回避歩行

エビデンス

『 膝蓋下脂肪体に疼痛を誘発させた歩行では内反、屈曲、伸展モーメントが減少し、疼痛回避の可能性。 』

研究グループ

Henriksen et al.2010

膝痛

 腰痛同様に膝痛もまた原因がたくさんあり、どの組織が痛みを発しているのかを確認するのが困難です。ゴルフでも膝が痛いという方はたくさんみえます。長距離の坂道移動、スイングによる捻転、ライン読みの座り込み、膝を痛めるシーンはこうしたものが多いです。でも、なぜ痛くなったのか、どの組織がダメージを受けたのか、傷が小さい場合はほとんど原因が分かりません。また、若いうちに膝を痛めると、年齢を経てから変形性膝関節症になるリスクが高くなります。これもなぜ変形性膝関節症につながるのかが分かっていません。一部の研究者は歩行と関係しているとしています。今回は膝のお皿(膝蓋骨)の下にある膝蓋下脂肪体という脂肪組織に、疼痛物質を注射して痛みを誘発した場合に、どのような歩行になるのかを調査した研究でした。

疼痛回避歩行

 誰でも痛みを感じると変な歩き方になります。これを疼痛回避歩行と言います。今回の研究の結果は内反、屈曲、伸展モーメントが減少し、疼痛回避歩を示したということでした。この内反、屈曲、伸展モーメントというのは関節にかかる力の方向と大きさです。内反モーメントは膝関節を内側に曲げる力で、屈曲モーメントは膝を曲げる力、伸展モーメントは膝を伸ばす力です。実際に目に見える関節運動が起こらなくても、内部には必ず力が加わっています。

変形性膝関節症

 変形性膝関節症では、膝関節の変形が進行すると、ほとんどの場合で内反モーメントが強くなります。膝が内側に変形するO脚となります。一方、変形が初期の場合は内反モーメントが小さいことが報告されています。つまり、今回の研究と同様に痛みを回避するような歩行になるということです。こうした歩行を続けていると、アライメントが崩れ、いずれ変形性膝関節症になってしまう可能性があります。 変形性膝関節症を予防するためには、炎症が強い時期に無理な運動をせず安静にすることと、炎症が治まったらアライメントを整えることが重要です。

ゴルフスイングでもアライメントが重要

 ゴルフスイングでも、関節のどこかに痛みがあると、必ず疼痛回避の運動になります。痛みのある場合に無理にスイングを繰り返すとフォームが変わってしまいます。まずは痛みを治すということが大切です。打球練習ばかりではなく、痛みのでないドリルや体幹トレーニングなどをすることをお勧めします 。

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