【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.53】膝の高さを保つハムストリングス


『左(リード)側のハムストリングスは骨盤の回旋時に膝の屈曲角度を保つ』
Bechler et al.1995

《中村の解釈》

ゴルフを始めたばかりの頃は、クラブの振り方がよく分からず、下半身や体幹を使わずに手だけでボールを打ってしまうことがあります。
そして少し慣れてくると、床反力を利用するために下半身を使うようになりますが、膝の高さが変わってしまうことによってダフリやトップが出たり、正確なアプローチショットが打てなかったりします。

上級者のゴルフスイングにおいてもダウンスイング初期からリード側である左足に荷重がかかり、床面を強く蹴る動作が確認されています。
ただし、上級者はインパクトまで膝の高さがほとんど変わりません。
そして、ほぼ毎回スイートスポットに当てることができます。

なぜ、膝関節の高さが変わってしまうのでしょうか。
それには、下半身の筋群による足関節、膝関節、股関節の安定性が関わっています。

ダウンスイングをみてみると、床反力により左脚を介して骨盤の回旋が始まりますが、その際にふくらはぎにある腓腹筋(ひふくきん)太ももの前の大腿四頭筋(だいたいしとうきん)、お尻にある大殿筋(だいでんきん)などが同時に働いて膝を伸ばそうとします。
これらは高く跳び上がる際に必要な筋肉です。
一方で、すねにある前脛骨筋(ぜんけいこつきん)太ももの裏側にあるハムストリングス、股関節の前にある腸腰筋(ちょうようきん)は、跳び上がるのを抑える作用があります。

一定のパワーを得るためには跳び上がる力が必要ですが、床反力を受けても関節の角度を保持するために、これらの筋群が足関節、膝関節、股関節の伸び上がりを防止し、膝や骨盤の高さ、前傾角度を保つ必要があります。
つまり、これらを鍛えることで下半身の安定性が増大して、ダフリやトップなどのミスを防ぐことができるというわけですね。
上級者のプレーをみてみると、つま先下がり、バンカーショットなどで特に安定性が高いことが分かりますね。
家でもできるゴルフトレーニングとして、スクワットやランジをオススメします。

ゴルフトレーニングの科学的根拠一覧

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