【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.118】人工膝関節全置換術後のゴルフスイング


人工膝関節全置換術後の膝に関して、トップからフォローにかけて、リード側は10°以上、トレイル側は20°以上の回旋運動が起こる。』
Hamai et al.2008

《中村の解釈》
人工膝関節全置換術は変形性膝関節症によって歩行困難になった方などに行われる手術です。
以前の術後リハビリテーションでは膝を曲げる角度なども制限されていて、概ね120°までの可動域を目標にしていました。
最近は技術開発も進んで、正座を可能にした人工膝もあるようです。
正座となると150°以上必要です。
正常膝と同様の可動域が保つことができ、荷重時の不安定感や痛みが解消されるので日常生活はずいぶん楽になるはずです。
ただし、感染症のリスクや別の痛みが出現する可能性もあるので、ドクターとしっかり相談する必要があります。

では、ゴルフスイングはどうでしょうか?
人工膝関節全置換術後のゴルフは『行ってもよいスポーツ』に分類されています。
一方、今回の研究では、人工膝関節でのゴルフはオススメできないという内容です。
トップからフォローにかけて、リード側(右利きゴルファーの左側)は10°以上、トレイル側(右利きゴルファーの右側)は20°以上の回旋運動が起こるとのことでした。
ゴルフスイングのような急激に膝の回旋がおこるような動作はインプラントに悪い影響を及ぼすようです。
ちなみに今回の被験者の膝の回旋角度は、健常者の回旋角度と同様の結果です。
人工膝にしたから回旋角度が大きくなるというわけではありません。

もちろん、ゴルフをしてはいけないという話ではありません。
手術をしてくれたドクターと相談の上、ゴルフをやってもいいかどうかを確認する必要があります。
膝の回旋を制限したスイングに調整するなどインプラントの負担を軽減することは可能です。
ここで理学療法士の出番です。

私を含め多くの理学療法士は膝関節についてたくさん勉強しています。
当然人工膝についても常に最新の知識を取り入れるように心がけています。
しゃべりだしたら何時間でもしゃべることができるでしょう。
人工膝関節置換術後は必ずリハビリを行います。
その際にゴルフスイング中に起こる膝関節の回旋を上手く制御できるように担当の理学療法士に相談すると良いかと思います。

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