【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.100】脊髄損傷後のゴルフ復帰


脊髄損傷により不全麻痺を起こした症例がゴルフ復帰によりQOLの改善』
Moriello et al.2014

《中村の解釈》
交通事故や転落などにより脊髄神経に傷がついてしまうと、手や脚に麻痺が残り感覚がなくなったり動かなくなったりします。
脊髄損傷(spinal cord injury)と診断されます。
脊髄のレベルにより残る障害が異なり、腰髄レベルでは下半身のみが、頸髄レベルでは腕までもが機能不全に陥ります。
また、損傷の程度によっても麻痺の残り方が異なります。
完全麻痺は損傷レベル以下が全く動かない、全く感じないという麻痺です。
不全麻痺は損傷レベル以下がわずかでも動く、わずかでも感じるという麻痺です。
このように、同じ脊髄損傷でも障害の程度は様々で、抱えている悩みも人によって様々です。

多くの場合が不全麻痺で、リハビリを如何に頑張るかでその後の生活が大きく変わります。
私も、訪問リハビリで胸髄損傷不全麻痺の方を担当していますが、下半身の感覚が戻らなくとも両下肢に荷重ができたり、上手く車いすを操作したりすることで室内の日常生活は自立して行えています。
もちろん完全麻痺であっても、残存する能力を最大限までに高める必要があります。

さて、今回のケースはリハビリによりゴルフができる程に機能回復されたという素晴らしい報告でした。
しかも、ただできるようになっただけでなく、持久力やバランス能力の改善も報告されています。
余暇活動として好きなゴルフができるようになり、さらに身体能力を伸ばしてスコアの改善も目指せるなんて本当に素晴らしいです。
麻痺の程度がひどいからといって諦めてはいけません。
科学の力によって、今ではロボットの技術もコンピュータの技術もリハビリの技術も進んでいます。
どのような形になってもやりたいことができる未来を目指すべきです。

今回のケース報告から強く思うことは、障害のない健常者であれば尚更努力が必要だということです。
努力次第では身体能力を高めることができ、目標としているスコアを達成することができるはずです。
日々のコツコツを大切にしていきましょう。

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