【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.135】骨盤と胸郭の連動した並進運動



エビデンス




ダウンスイングにおいて、骨盤と胸郭は回転運動だけでなく並進運動でも連動して最大出力に貢献』




研究グループ




Beak et al.2013




X-factor(エックスファクター)




 骨盤と胸郭の捻転差(X-factor)がヘッドスピードや飛距離に大きく関係していることが分かっています。このサイトの中でも何度も紹介してきました。一方で、並進運動(上下、左右、前後方向)に関してはほとんど報告がありません。一般的にも、軸ブレの原因になるなどして目に見える並進運動(骨盤のスウェイなど)をなるべく減らすように練習するのが主流となっています。




ダウンスイングにおける並進運動




 今回の研究では、プロゴルファーのダウンスイングにおける並進運動に関する調査がされました。回転運動でもそうですが、トップで一瞬止まったようにみえる運動は、骨盤と胸郭の質量中心が反対方向に運動(回旋運動のラグによる)しており、そのようにみえています。並進運動でも、骨盤と胸郭の質量中心の移動が連動しており、ほとんど動いていないようにみえて、実際には相殺された運動が起こっています。つまり、ステップ打ちドリルのように一旦右へずれて、左足を踏み込んで打ち、もう一度右に戻るというような運動が一瞬のうちに起こっていると考えられます。




トッププロの隠れた助走




 トッププロのスイングは軸が全く動いていないように見えますが、飛距離は一般の方では助走をつけても飛ばせない程、飛んでいます。ボール初速は75m/s程、キャリーで300ヤードを越えます。それでいてきっちりとフェアウェイをキープしているのですから、スイングには必ず隠された秘密があります。その秘密の一つが身体の中で起こる助走ということが言えそうです。周りからはほとんど動いていないように見える程安定していて、実際には最大限の助走を使っていると考えられます。




軸ブレを直すためには




 逆に動いているように見えてしまうということは、骨盤と胸郭が上手く連動していないということになります。この軸ブレを修正するためにはやはり体幹の筋力と柔軟性が重要です。コツコツと毎日のストレッチと体幹強化を頑張りましょう。