【ゴルフトレーニングの科学的根拠No.43】切り返しにおけるコアマッスルの役割


ゴルフスイングは弾みを使った運動に見えるが、実際は急速で正確かつパワフルな非常に精密な運動であり、コアマッスルが重要。』
Loock et al.2013

《中村の解釈》

トップポジションでバイーン!
私もそうですが、テイクバックを速くするとトップでヘッドが大暴れして、上手く切り返すことができません。
切り返しの運動には伸張反射(筋肉を瞬間的に伸ばすと収縮する)が働きます。
可動域が一瞬大きくなり、ダウンスイングが加速します。
ただし、トップポジションはまだ切り返す前であり、伸張反射を使ってしまうのは少しタイミングが早いようです。
切り返す前に身体の反動を使ってしまっては、せっかく大きくなった骨盤と胸郭の捻転差(X-factor)が早々に小さくなってしまいます。
ボールに届く前にエネルギーが消失してしまうばかりか、ヘッドが暴れたことによりプレーン通りにクラブを下ろせなくなります。

トップでもピタッと身体を止めることができる能力が必要です。
体幹を回旋させる大きな筋肉も必要ですが、そこでブレることがないようにコアマッスルが非常に重要な役割を担います。
コアマッスルとは体幹のインナーマッスルのことで、腹横筋(ふくおうきん)、多裂筋(たれつきん)、骨盤底筋群(こつばんていきんぐん)、横隔膜(おうかくまく)の総称です。
コアマッスルには体幹を安定させる役割があるため、トップポジションで身体をピタリと止めるのに重要な筋肉といえます。
また、トップの位置から正確にボールを狙うのにもコアマッスルが働き続けなければならないでしょう。

切り返しのタイミング、つまりダウンスイングの初期に伸張反射を働かせるためにX-factorが最大になり、体幹回旋筋群を強く働かせることができます。
ここで、伸張反射を働かせるためには筋肉を瞬間的に伸ばす必要がありました。
何が、体幹回旋筋群を瞬間的に引っ張るのかというと、床反力を利用したリード側(右利きゴルファーの左側)の股関節の内旋運動です。
股関節を内旋させる筋肉は小殿筋(しょうでんきん)です。
つまり、ダウンスイング初期にリード側で踏み込み、小殿筋が股関節を内旋させることにより骨盤が飛球方向に向くことで体幹の回旋筋群を引っ張ります。
そのタイミングで伸張反射が起こり、X-factorが最大となりボールに強い力が伝わります。

この一連の運動の間、コアマッスルが体幹の軸を安定させていることが必要となります。
コアマッスルは腰痛予防にも重要な筋肉群です。
いつもお腹を凹ませて鍛えることをお勧めします。

ゴルフトレーニングの科学的根拠一覧

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